2025 年 81 巻 22 号 論文ID: 24-22010
我が国では,ETC2.0プローブ情報を用いた路線単位での交通分析が一般的であり,車線単位での交通分析は殆ど見られない.既存研究では,車線単位の交通分析に向けてETC2.0プローブ情報の測位点を繋ぐポリラインをメッシュ上に重畳させ,機械学習を用いて個車の走行車線を推定している.しかし,ウィービング区間の曲線部ではポリラインがメッシュ上に重畳されず推定手法の適用が困難であった.本研究では,ウィービング区間の曲線部にも適用可能な個車の走行車線の推定手法を考案した.検証の結果,曲線部のポリラインの補正により,走行車線を推定できる可能性を明らかにした.さらに,メッシュの幅の拡張により,車線上ではない場所に測位されているETC2.0プローブ情報でも走行車線を推定できる可能性を明らかにした.