2025 年 81 巻 9 号 論文ID: 24-00199
ICT土工では,施工機械の位置をGNSSで高精度に取得することにより施工機械の半自動的な運転が可能であるが,山岳トンネルのような地下空間では,GNSSを利用することができず,高精度な位置推定が難しい.また,一般的に狭隘な空間で多くの工種が入れ替わりながら施工を進めることから,施工機械や資材,作業員の配置を把握して綿密に調整を行う必要がある.本研究では,非GNSS環境下における位置推定手法として,LiDARを用いて標定点をリアルタイムにトラッキングする手法を提案し,インバート掘削時のバックホウの座標取得に適用することにより,インバート掘削の荒掘りを自動化した.また,自動施工の前後の工程や周辺の状況,関連作業をデジタルツイン上で俯瞰的に可視化することにより,安全な遠隔地からの自動施工の管理を実証した.