抄録
本研究は,劣化原因物質の移動経路となる粗大な毛細管空隙間を連結する連結空隙に着目して,連結空隙の量と空隙径を定量化し,空隙構造の物質移動性状への影響について検討を行った.具体的には,水銀圧入法と水蒸気吸脱着試験を併用することで,連結空隙であるボトルネック空隙の空隙径を特定し,その空隙量の定量化と空隙構造の複雑さとの関係を評価した.
また,連結空隙の大きさとC-S-Hの凝集構造との関係から,C-S-H凝集体内部に連結空隙が形成される原因を考察し,C-S-HのC/S比の低下が空隙構造を複雑化するメカニズムを考察した.