土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造)
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和文論文
飛来塩分の予測シミュレーション技術の開発と構造物の長期的な塩害環境作用の評価への適用
中村 文則下村 匠大原 涼平細山田 得三
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2019 年 75 巻 2 号 p. 60-79

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抄録

 本研究では,実構造物周辺の地形,風況,波浪作用を汎用的に考慮して飛来塩分の発生から輸送過程までを予測できる3次元の予測シミュレーション技術を開発するとともに,各計算過程を検証するための観測結果の取得を行った.さらに,開発した予測シミュレーション技術を用いて,構造物の長期的な塩害環境作用を評価する方法についても検討を実施した.その結果,風況および波浪作用を汎用的に考慮して飛来塩分の発生から輸送過程までを予測できる飛来塩分の予測シミュレーション技術が開発できたとともに,その計算結果が観測結果を概ね再現できることが示された.さらに,開発した飛来塩分の予測シミュレーション技術を利用して,構造物の長期的な塩害環境作用を評価できることが示された.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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