海岸保全施設として,大規模潜堤と突堤および養浜が建設されている.海岸保全施設の全延長2,540mのうち,1,630mが施工済みであり,残りの910mは近い将来に建設される.施工済みの区間において,潜堤背後で洗掘溝が形成され,養浜砂が端部から流出している.この研究は,未施工区間における洗掘溝の形成と端部からの養浜砂の流出を抑制するために,2列潜堤の採用と端部の平面配置を検討したものである.大規模潜堤の標準断面と施設端部の平面配置を決定するために,三次元水理模型実験と二次元数値実験が実施されている.研究成果として,2列潜堤が一般的な潜堤より効果的であることが確認され,また,端部の平面配置が決定されている.