抄録
岩手県の高田海岸,越喜来海岸,両石漁港海岸,金浜海岸,大槌川河口を対象に,2011年5月に航空レーザ測量,深浅測量,ボーリング,スウェーデン式サウンディングを実施し,東北地方太平洋沖地震の津波による地形変化を明らかにした.高田海岸では大規模な地形変化が生じ,約186万m3の土砂が海岸部から失われたことが判明した.また,津波が越流した堤防の陸側での洗掘は,測量時の地盤高より深くまで生じていたことが判明し,再堆積がある程度の厚さで生じていた.また,破堤箇所の最大洗掘深は,その周辺より大きかった.