2013 年 69 巻 2 号 p. I_293-I_298
本研究では,陸上に遡上した津波による陸上パイプラインに作用する津波波力に関する水理模型実験を行った.護岸からの距離に関する最大波力の鉛直分布の特性,および周囲の構造物が存在することによる最大波力の変化について明らかにしている.津波の波面が接地する位置直後において,波力が最大となり,クリアランスが小さくなるほど波力が大きくなる傾向を示していた.CADMAS-SURFを用いて作用波力を推定することにより,実測値との比較を行った.射流域では抗力係数CDを0.7にすることによって,比較的精度良く作用波力を推定できることが示された.