土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.29
東日本大震災時の港湾での情報共有に関する実態と重要性の検証
土井 博
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 69 巻 2 号 p. I_55-I_60

詳細
抄録

 港湾はグローバル・サプライチェーンの中で機能しており,緊急時における港湾の機能維持・早期回復は必要不可欠である.港湾における緊急時の適切な対応を検討するため,東日本大震災時の安否確認、情報共有、業務再開等についてアンケートを実施した.その結果,情報共有の事前の決定は自組織内外の早期連絡及び早期会合の開催に大きく寄与していることが明確となった.平常時に情報共有の範囲・方法を定めておくことが緊急時に有効であり,その重要性が検証された.その一方で,情報の不確実性に関連する課題を解決するため,ICS等を参考に情報共有の具体的な範囲や内容等の検討が必要である.

著者関連情報
© 2013 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top