2013 年 69 巻 2 号 p. I_910-I_915
本研究では,シルテーション現象が問題化している新潟西港を対象とし,港内に流入する土砂量の把握,堆積特徴について検討する.出水時におけるヒステリシスの関係や,流量調整の影響を考慮することで,精度良く流入土砂量を算定した.また,実際に観測された浚渫土砂量,深浅測量のデータと比較することで,その精度と季節的な特徴を把握する.海洋数値モデルPOMに,底泥の巻き上げや,土砂輸送モデル等を組み計算を行った.観測された流況,水質に合うようパラメータの感度調整を行い,出水時における港内の水質や流入土砂の輸送,堆積特徴の把握を行った.
この結果,流入土砂量は,上流河川の流量や気象条件によって,季節的な変動が見られた.また,港内に流入する河川流量,水質の変化によって,出水時における堆積特徴の変化を確認した.