2013 年 69 巻 2 号 p. I_964-I_969
港湾構造物等における細粒分含有率Fcが高い地盤に対する液状化対策として,高圧噴射攪拌工法が知られているが,排泥処理に関するコストや環境への負荷が課題となっている.本研究はそういった課題を解決することを目的に排泥を有効利用することにより発生量を抑制する高圧噴射置換工法を提案するものである.
本工法における最重要課題は,高圧水噴射による排泥とロッド先端から吐出する充填材の混合を抑制しつつ,充填材を広範囲に充填することである.その課題を解決するために,室内での充填実験および屋外での実機を用いた試験施工を実施した.その結果,高圧水を噴射する切削部と充填材を吐出するロッド先端部を1m離隔することで,排泥と充填材の混合を抑制でき,充填材のフロー値を190mm程度に調整することで,広範囲に充填できることが確認できた.