抄録
潮流発電用の水車の種類はいくつかあるが,流速条件が必ずしも良くない日本では垂直軸型が有利になる可能性が高い.本研究では幅広い流速域でトルク性能を発揮させるために可変ピッチ機構を導入した6枚翼水車について,実海域での船舶による曳航試験を実施した.理想的とはいえない条件下でどの程度の水車性能を発揮できるのかについて把握することが最大の目的であった.また,波浪等の影響について有用なデータを取得するためであった.曳航試験結果から,設置角度-30度(±30度で可変)の設定で,15%の軸パワー効率を示し,最大で40Wの発電を確認した.波浪の影響は極めて顕著に水車性能の時系列に現れ,また時間をかけて流速が加減速する際には,それぞれの状況において水車性能が異なる可能性があることを示唆する貴重な結果を得た.