土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.31
オホーツク海における流氷と波浪・風速の関係について
佐藤 之信中山 恵介舘山 一孝佐野 史弥駒井 克昭
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_245-I_250

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抄録

 本研究は, オホーツク海南域における流氷量と波浪発生の要因である風に着目し,オホーツク海沿岸の波浪と流氷との関係を明らかにするため,氷量と有義波高及び風速に関し観測データの解析を行った.解析対象波浪は,オホーツク海沿岸に影響を及ぼす波向を北~東と考え,波向に対応する風が6時間以上連続して発生した際の有義波高とし,風速と有義波高の比率とその時の流氷量の関係から,流氷が有義波高に及ぼす影響を解析した.その結果,風速と有義波高の比率は流氷量が多いほど小さくなっており,特にオホーツク沿岸域に近い領域における流氷体積の増大が,有義波高の減少に最も寄与していることが分かった.これにより,今後の波浪と流氷の検討には, 可能であれば流氷体積を利用すべきであることが示された.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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