抄録
現在,清水海岸では,景観に配慮しつつ漂砂を制御するためにL型突堤の計画が進められているが,この海岸では既に消波堤や離岸堤が設置され,これらにより海岸防護が図られている.しかし,高波浪が襲来するとそれらの周辺で急激に侵食が進む恐れがある.このような高波浪時の海浜変形は,今後のL型突堤の計画検討においても重要な点となる.本研究では,2013年に襲来した台風18, 26号時の高波浪を受けた際の清水海岸の海浜変形を実測データを基に調べ,高波浪時には消波堤や離岸堤の消波効果が低下し,その背後の堆砂が流出したことを明らかにする.