抄録
陸上配管に遡上津波が作用する場合は,津波衝突時の過渡的な流体力を考慮する必要がある.そこで本研究では,配管に作用する遡上津波の波力挙動を把握するためにダムブレイク方式による試験を実施した.また屋外配管の耐津波評価のための合理的な津波波力評価手法構築を目的に,試験結果と,CFD解析,モリソン式に衝撃力と変動流体力を加えた修正式,及び米国緊急事態管理庁(FEMA)ガイドラインに示されている抗力型の式による波力算定結果と比較を行い各評価手法の検証を行った.その結果,最大波力は試験値に対し,CFD解析で0.8~1.8倍,モリソン式の修正式で1.4~2.1倍,FEMAガイドライン式で2.1~6.1倍となった.