2015 年 71 巻 2 号 p. I_617-I_622
ケーソン式防波堤を鋼管杭と裏込め材で補強した構造形式が提案されている.この構造形式の抵抗特性を検証するために,実物の1/60のスケールで,模型気中載荷実験を行った.本研究では,鋼管杭と裏込めによる補強効果について,ケーソンと鋼板の離隔距離,鋼杭の根入れ長さ,ケーソン背後地盤の洗掘の有無をパラメータとして載荷実験によって検討した.その結果,ケーソンと鋼杭は適切な離隔距離が必要なこと,鋼杭の根入れ長さは杭下端が固定されているほどには必要ないものの,根入れ長さが短すぎると抵抗特性が低下すること,ケーソン背面地盤が洗掘されても補強効果はあるものの抵抗特性を低下させることが分かった.