2016 年 72 巻 2 号 p. I_568-I_573
富士海岸の沼川第二放水路吐口での堆砂機構についてBGモデルを用いた数値計算により検討した.計算では,放水路形状を2連ないし3連とするとともに,吐口の先端水深を3,5m,敷高を-3,-5mと変えて検討した.さらに放水路内堆砂の全量を除去した後の再堆砂の計算も行った.吐口内堆砂は,波浪侵入に伴う漂砂により函渠内へと砂礫が押し込まれることによる.その際,東端の放水路で最も堆砂量が多く,水路内へと約30m砂礫が押し込まれることが分かった.また,放水路内への堆砂を除去しても直ちに再堆積が起こり,砂礫の除去前の姿に戻ることも明確になった.