抄録
航空レーザ測量は広範囲の地表面の凹凸を測量することができ,接近困難な場所の測量も容易に実施できることから,海岸保全施設の現状把握に有効な測量手法と考えられる.そのため本研究では,航空レーザ測量データのオリジナルデータと,航空レーザ測量時に撮影した簡易オルソ画像を重ね合わせて解析を行うことで,パラペットの天端高を推定する手法について検討を行った.
あわせて,対象地区で現地測量を行い,推定したパラペットの天端高と現地測量成果を比較することで,パラペット天端高を把握する際の航空レーザ測量データの有効性を確認した.また,複数時期の航空レーザ測量データの比較等を行うことで海岸保全施設の経年変化の把握が可能になることなど,より有効な航空レーザ測量データの活用について明らかにした.