抄録
カンボジア沿岸域では,マングローブや藻などが多数生息し,カニなどの水産資源が豊富な海域である.そのため,この海域では多くの人が海辺付近に住み漁業に携わっている.このうち,Kampot川は,河口付近に位置するKampot市街地で下流方向に東西に分岐するデルタ地帯となっている.ここでも多くの人が川辺付近に住み,小型ボートで川を下り海へ漁に出る.しかし,この地域ではたびたび小型ボートが川の流れに対応できずに転覆する事故が発生している.
そのために,河川内および河口外の沿岸域で数回にわたり水深測量や気象観測,水質・水位観測などの現地観測を実施した.また地形情報を作成後,潮汐流や吹送流の数値実験をおこない,Kampot川河口部付近の流動機構の把握を試みた.