土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.32
海砂代替材に活用される石炭灰造粒物の長期的な物理化学特性評価
中本 健二松尾 暢樋野 和俊日比野 忠史
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2016 年 72 巻 2 号 p. I_940-I_945

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抄録

 石炭灰(FA)を造粒・固化した海砂代替材(石炭灰造粒物)が干潟再生材に使用され,その底質改善効果が確認されている.その材料特性による生物親和性や改善機能が報告されているが,実海域で長期間覆砂材に活用した場合の海砂代替材としての物理特性(強度,吸水率,形状)の維持や化学特性に伴う組成変化については明らかにされていない.本研究は,石炭灰造粒物を覆砂材として活用する場合の物理化学特性に基づく長期的な機能性維持について,実験的に明らかとすることを目的とした.敷設後13年および3年が経過した石炭灰造粒物を採取し,覆砂層の再現によるマクロ的手法と元素分析によるミクロ的手法により実験し,長期的な物理化学特性(強度,吸水率,元素構成,結晶組成物,および溶存態イオンの溶出)の変化について明らかとした.

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© 2016 公益社団法人 土木学会
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