抄録
本研究では,より簡便な希少種ルイスハンミョウの生息環境モニタリング手法の開発を目的に,無人航空機(UAV)を使った測量方法に着目し,現行方法との測量精度や調査にかかる労力などを比較し,その有用性について評価した結果を報告する.
UAV測量方法は,高度30 m以下であればルイスハンミョウの生息環境モニタリング手法として,地形測量に使用可能な精度であり,労力や測量時間が大幅に軽減されることが分かった.植生被度の算定に対しては,高度10 mであってもその撮影画像からの解析が難しく課題となった.しかし,高頻度での地形測量が可能となり,ルイスハンミョウの生息地保全や整備方法の検討に役立つと考えられる.