土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.34
無人航空機を用いた係留施設の地震時残留変位計測に関する検証実験
大矢 陽介伊藤 広高小濱 英司
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2018 年 74 巻 2 号 p. I_121-I_126

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抄録

 災害発生時に港湾係留施設の利用可否判断に必要な残留変位を迅速かつ効率的に調査する方法として,無人航空機による取得画像を利用した計測方法を検討した.無人航空機を利用した方法は,航空機やカメラの種別,飛行や撮影の条件および対象施設の立地や形状等の諸条件により,精度が大きく変わる.本研究では,無人航空機を利用した変位計測手法の精度確認および計測時の課題抽出を目的とした検証実験を行った.実験では実際に近い計測条件として,係留施設に岸壁模型を設置し,模型を移動することで地震時の残留変位を模擬した.大規模地震発生時のように,岸壁背後地の地上基準点の移動や地殻変動が懸念される場合,RTK測位を利用可能なUAVを用いた計測手法が優位であることが分かった.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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