2018 年 74 巻 2 号 p. I_623-I_628
海上工事は波浪の影響を受けやすく,施工機会の確保や施工精度向上の点からも波浪特性を把握することは重要である.特に,ケーソン据付工事は波浪に影響されやすく,リアルタイムに来襲波浪やケーソン動揺量を把握することは,安全かつ精度のよい施工に繋がると考えられる.そこで,本研究ではケーソン据付工事を対象に,事前にケーソンの動揺量を数値解析で求め,ケーソン据付作業時にリアルタイムで波浪観測を行うと同時にケーソンの動揺量の測定を行った.本研究により,数値解析により波浪とケーソン動揺量の関係を把握し,リアルタイム波浪観測を行うことで,ケーソン据付作業時の安全性の確保と据付精度向上につながる可能性が示唆された.