2019 年 75 巻 2 号 p. I_235-I_240
筆者らは,人工排水材(プラスチックドレーン)による液状化時のボイリング被害抑止工法の開発に取り組んでいる.本研究では,既報の1G場模型実験に引き続き,本工法の設計法確立を目的として浸透流解析および遠心模型実験を実施した.その結果,地盤表層から3.0mの浅層部に打設間隔1.2mでドレーンを敷設することで,液状化の発生は許容するものの,地盤表層に液状化は伝播せず,ボイリングによる噴砂も抑制できることが確認された.液状化の発生自体を抑止する従来のドレーン工法と比較すると仕様が大幅に減るため,工期やコストの削減にも大きく寄与することが期待される.