2019 年 75 巻 2 号 p. I_313-I_318
気象庁55年長期再解析データ(JRA-55)を利用して,富山湾に来襲する寄り回り波に対するニューラルネットワーク(NN)を用いた予測の可能性と精度を調査した.入力データに気象データを,教師データに複数の寄り回り波イベントを与えて,波高または周期を出力する階層型NNを構築した.モデルの学習結果の違いから最適なモデルを検討した.また,高精度なモデルに感度係数法を適用することで,高波発生の経験則を抽出し考察を行った.解析の結果,ユニット数5個,イベント数4~6個(計160~240時刻ほどの気象データ),リードタイム13時間,教師データに日本列島を通過する低気圧を含むデータを取り入れたモデルが学習に適した条件であることを示し,2008年2月23日発生大規模な寄り回り波の波高を精度良く再現できることが明らかになった.