2019 年 75 巻 2 号 p. I_977-I_982
九州本土と天草諸島に囲まれた内湾である八代海を研究対象とし,八代海の流動解析を行うことを目的として八代海のモデルを作成した.また最も大きな影響を与えていると考えられる,モタレノ瀬戸,蔵々瀬戸,および大戸ノ瀬戸(Strait between Yatsushiro Sea and Ariake Sea:SYA)による有明海との交換流量を推定することに重点を置き交換流量推定モデルを作成した.それらのモデルを用いて2018年8月26日に行われた観測結果の再現計算を行った.その結果,SYAでの有明海との交換流量を推定するために必要な潮位差は,大潮および小潮に対応した変化をすること,さらにその変化は季節変動しないことが分かった.SYAを500m,250m,125m,62.5mの計算メッシュサイズで再現した結果,125m以下のメッシュサイズで安定した結果を得ることができた.このSYAのモデルで得た交換流量を境界条件として八代海のモデルに与えたところ,2018年8月26日に行われた観測結果を良好に再現することができた.