2020 年 76 巻 1 号 p. 33-45
消波ブロックの構造性能の評価手法を確立するために,消波ブロック被覆堤を対象に波浪によるロッキング衝突時の衝突速度の特性を明らかにするとともに,衝突速度や衝突回数を定式化することを目的に,ロッキング衝突実験を実施した.その結果,不規則波条件下における衝突速度の分布は正規分布で近似でき,変動係数はブロックの位置や周期,および可動角によらず一定となる特性を有していることが明らかとなった.また,衝突速度は波速と水深波長比,および波高に依存し,衝突回数はブロックの回転支点から重心までの距離と波高に依存することが明らかとなったとともに,両者の定式化も行った.