2020 年 76 巻 2 号 p. I_228-I_233
福島天然ガス発電所のマルチノズル放水口の洗掘防止範囲について数値解析を活用した合理的な検討を行った.エネルギー平衡方程式による数値解析を行ったところ,放水口設置地点では北東~東北東より到来する波浪が卓越し,その有義波高は約3.9mであった.さらに放水口まわりについて三次元VOF法による流れ場の詳細解析を行ったところ,放水口周辺では回り込むような流れ場が形成されることで波向と直交する部分の流速が増大することが示された.また,放水流は海底付近の流速を顕著に増大させることもわかった.さらに放水口周辺の底質の移動形態を水理学的に評価したところ,海底流速の大きさが1.0m/s以上で掃流・浮遊混在領域となったことから,この値を超える海底流速となる部分を包含するよう,洗掘防止範囲を決定した.