2021 年 77 巻 2 号 p. I_121-I_126
岩手県宮古市の重茂漁協での津波に対する漁船避難ルール検討をケーススタディとし,津避難途中で津波第1波が到達した状況下において,操業中の漁船の避難に関する検討・分析を実施した結果,「操業海域から避難海域への避難」において,小型船外機船は長時間の海上滞在における課題があること,また「操業海域から安全な高台への避難」の検討では,地震発生から「津波により岸壁への係留が困難となるまでの時間」として津波の第1波到達時間を用いず,地震発生後に「漁港港口部の津波流速が漁船航行困難となる時間,津波流速が漁船接岸速度を上回る時間,津波が主要岸壁を越流する時間」のうちいずれか短い時間を用い,これらと操業海域から安全な高台へ避難する時間を比較することにより漁船の避難可能性を検討することが重要であることが解明された.