土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.37
土砂に含まれる陰イオン界面活性剤(AES)の分解特性の基礎的検討
内藤 了二秋山 吉寛萩野 裕基新井 功田村 明岡田 知也
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2021 年 77 巻 2 号 p. I_607-I_612

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抄録

 豊かな海域環境の次世代への継承のために生物の生息場等の再生が求められている.また,循環型社会への貢献といった観点からは,建設発生土等の有効活用も求められている.これらの発生土砂は,海域の環境改善材として利用できる可能性がある.しかし気泡式シールドトンネルで発生する土砂には陰イオン界面活性剤AES(ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩)が主成分として使用されている.AESが高濃度の場合には水生生物への影響がある一方で細菌等の微生物によって分解する特徴がある.本研究は,土砂中に含まれるAESの細菌による分解の基本的な特性を把握するため,温度,細菌の有無,土質に着目した分解実験を行い,分解速度定数を実験結果より導出した.土砂中に含まれるAESの分解速度定数は,15℃から25℃の範囲で線形の温度依存性があることが判明した.非滅菌粘性土中のAESには,実験開始時の細菌の存在と細菌数の増殖が関係していた.砂質土は,細菌数が不検出のため分解しないものと考えられた.

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© 2021 公益社団法人 土木学会
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