土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.37
有明海干潟漁場におけるUAV空撮画像を利用したホトトギスガイマット分布特性の解析
比嘉 紘士市村 康宮辻 孝史鈴木 崇之
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2021 年 77 巻 2 号 p. I_697-I_702

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抄録

 本研究では長崎県諫早市小長井地先の干潟漁場を対象として,Unmanned Aerial Vehicle(UAV)空撮画像を使用した標高,中央粒径(D50),ホトトギスガイマットを同時に推定するモニタリング手法を考案した.干潟上の標高は既存のAgisoft photoscanを使用し,D50は空撮画像から得られる輝度値を Reflectanceに基づき推定した.ホトトギスガイマットの推定には機械学習のR-CNN(Regions with Convolutional Neural Net-works)を使用した.標高はグランドコントロールポイントにおけるRMSが0.0178mであり,また,D50はReflectanceとの間にR2=0.615(N=9)の相関関係があった.ホトトギスガイマットの検出は,1200万画素のカメラで高度5~20mのとき70%以上の検出精度となり高度30m以上で50%以下に低下,5000万画素のカメラで高度40mのとき60%以上の検出精度となり, 高度50mで60%以下に低下することが分かった.さらに,推定したそれぞれの空間的な分布との関係を調べることで,ホトトギスガイが発生し易い領域の特定を行なった.

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© 2021 公益社団法人 土木学会
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