土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.37
ALB計測で得られた神奈川県相模灘沿岸の海底地形図とその利活用
壱岐 信二塚本 吉雄後藤 和郎高柳 茂暢小川 豪司
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2021 年 77 巻 2 号 p. I_703-I_708

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抄録

 水深4m以浅の浅場は,砂浜海岸では波の作用でサンドバーが岸沖方向へ移動を繰り返すなど地形変化の著しい場である.また,岩礁域ではカジメやホンダワラ類の藻場が生育し,そこを生活の場とする多様な魚介類が生息するなど生態的にも重要な場である.しかし,ここは波が砕けて潮流も複雑なため船も人も近寄りがたい「計測のしにくい場所」で,特に海底地形の情報整備は遅れていた.

 近年,小型航空機に搭載可能なグリーンレーザ測深機が開発され,浅場から陸部を安全に効率の良い計測が可能となった.本稿では,相模灘沿岸の約80kmの海岸を同手法で計測して,最大水深9~15mまでの3次元データを取得した.この結果から詳細な海底地形図を作成するとともに,日常的に海岸を利用している「釣り人」を対象に,海底地形図をwebで公開した.

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© 2021 公益社団法人 土木学会
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