2021 年 77 巻 2 号 p. I_793-I_798
港湾の長周期波による荷役障害を軽減するための反射波対策として,没水型のマウンド構造物を採用する事例が増えている.このマウンド構造物に使用する消波ブロックの所要質量は,港外側からの越波に対して算定することが既往研究によって提案されている.しかしながら,既往の実験においては用いられている消波ブロックの種類や実験時の波周期の条件は限定的である.そこで本研究では,既往の研究と形状や空隙率が異なる2種類の消波ブロックを用い,波周期を3種類とした水理模型実験を実施して,ブロックの種類や断面形状の違いによる安定特性を明らかにした.また,波形勾配に応じて安定性が異なること示し,波形勾配に応じた安定数算定式を求めた.