2021 年 77 巻 2 号 p. I_949-I_954
内湾の生態系再生方策として造成される干潟・浅場の動的特性解明の一環として,乾燥かさ密度の変化計測,一様流下での細粒分含有率変化に関する水理模型実験,及びそれらを考慮した地形変化に関する数値解析を行い,かさ密度の変化が混合土砂から成る地形の変化特性に与える影響について検討した.その結果,細粒分の流失によって乾燥かさ密度の変化とその算定方法を得ることができた.また,総巻上げ量を考慮する際には砂質性混合土砂においては細粒分の割合の増加による総巻上げ量の増加を,粘着性混合土砂では粘着力の増加による差の巻上げ量の減少を考慮する必要があることが示唆された.数値解析では,実験で得られた乾燥かさ密度式を用いて細粒分の流失による地形変動の特性について検討し,地形変動傾向の把握した.