2022 年 78 巻 2 号 p. I_115-I_120
本研究では,水理模型実験中に時々刻々と変化する礫浜を計測するために,3次元地形計測システムを構築した.同時撮影した複数枚の画像にSfM/MVS技術を適用することで,礫浜のDSMとオルソモザイクの作成が可能となった.さらに,構築した計測手法を用いて,礫浜に設置された消波ブロックが地形変化に与える影響を検討した.その結果,礫浜上に消波ブロックを設置すると,地形が平衡化するまでの所要時間は長くなるとともに,礫がより陸側に堆積する可能性が示唆された.水理模型実験で生じる3次元的な地形変化の計測に対し,3次元地形計測システムの有用性は高いと考えられる.