2022 年 78 巻 2 号 p. I_295-I_300
近年,新型コロナウイルス感染症拡大を防止するため,海岸利用者においても「新しい生活様式」の実践が求められている.本研究では,感染リスクを低減させる海岸管理を行う方法として,海水浴等の海岸利用者に対し,適切な情報発信を行うために,AIカメラを独自製作し,低電力かつプライバシーに配慮しながら,リアルタイムで混雑状況を把握・配信する手法を開発した.開発したシステムを新潟市東区にある山の下船江浜海水浴場に設置し,海岸利用者を検出するAIの精度を検証した結果,学習済みのモデルを用いても,十分な精度を持って,リアルタイムで混雑状況を自動配信できることがわかった.さらにAIを活用することで混雑状況だけでなく,今後の海岸管理の課題を解決する方向性(海岸管理DX)についても提案を行った.