2015 年 71 巻 3 号 p. I_135-I_143
本論文は,重交通路線で実施された地中レーダーによる空洞探査結果とFWD試験結果を分析・整理し,重交通路線に存在する空洞の簡易評価手法を提案するものである.このため,まず,調査された空洞の規模および位置が空洞直上のたわみに与える影響を把握した.つぎに,等方性円板による空洞の危険性に対する簡易評価手法用いて,舗装の健全性を考慮した空洞の評価を実施した.その結果,分類された空洞は危険性の大小をおおむね適切に評価されていることを確認し,重交通路線に存在する空洞でも非破壊で空洞の危険性を評価できることを示した.さらに,分類された空洞の深さおよび信号幅と舗装の健全性から,補修の優先順位の評価方法を提案した.