2019 年 75 巻 2 号 p. I_175-I_183
アスファルトに関する既存の分析手法を参考に,油を含む回収アスファルトに対して組成分析,赤外線吸収スペクトル分析および示差熱天秤-質量分析を行い,油種推定の可能性を検討した.示差熱天秤-質量分析であれば,回収アスファルトが何らかの油を含むことを推定できるが,油種を推定するためには,油を構成する個々の炭化水素を分離し,それらの化学構造を推定する必要があると考えられた.これを踏まえ,熱分解-ガスクロマトグラフを用いた分析方法を新たに検討した.回収アスファルトが機械作動油を含む場合には,トータルイオンクロマトグラムの保持時間35~50分においてn-アルカン等とその異性体に由来するピークが現れ,軽油を含む場合には,炭素数nが13~27のn-アルカンのピークが現れることを明らかにした.