2020 年 76 巻 2 号 p. I_45-I_52
本研究では,コンクリート舗装の長期的な耐久性を確認するために,土木研究所円形走行路に建設した試験舗装に49kN換算輪数120万輪を走行させて構造評価を行った.試験舗装においては,コンクリート版中央に横ひび割れを発生させるとともに,中間層と鉄網の効果を調べるためにそれらの有無の区間を設けた.荷重履歴に伴う構造的な変化を評価するために,走行試験中定期的にFWD試験を行い,その結果を使ってコンクリート舗装の劣化状況を考慮した逆解析を行った.その結果,49kN換算輪数120万輪の時点で,中央部での劣化はほとんど進行していないが,ひび割れ部での劣化の進行は非常に早いと推定された.目地部ではわずかなダウエルバーは切断されているが,コンクリート版下の空洞は無いかあって狭い範囲にとどまると判定された.