抄録
鉄道構造物の弾性固有周期は維持管理に,等価固有周期は耐震診断に重要な指標である.本論文では,常時微動測定により同定した鉄道高架橋の弾性固有周期を基に,等価固有周期を推定する手法を提案した.具体的には,高架橋群の振動モード形状の特徴を利用して,固有振動モードを効果的に同定する手法を提案し,ラーメン高架橋の弾性固有周期を5%以内の誤差で同定できることを示した.さらに,ラーメン高架橋の弾性固有周期/等価固有周期の比が構造形式に応じてほぼ一定値となることを示し,この関係を利用した換算法により10%程度の誤差で,常時微動測定から等価固有周期を推定できることを示した.橋脚に対しては,隣接構造物との連成や地盤条件のばらつき等の影響を受け易い構造物であることから,誤差が大きくなることを明らかにした.