抄録
本研究では,鋼管集成橋脚におけるせん断パネルの1)寸法,2)アスペクト比,3)接合方法,及び4)正負交番載荷における繰り返し回数がせん断パネルの損傷過程と終局モードに与える影響について明らかにするために,実大せん断パネルを用いた正負交番載荷実験を行った.実験の結果,本研究において対象とした対角線長が1500mm程度の大型のせん断パネルの場合は,せん断パネルの面外変形の発生は伴うものの,パネルのせん断座屈ではなく,最終的にはせん断パネルの周囲の溶接部の低サイクル疲労に伴うき裂の進展により終局に至った.これは既往の幅厚比パラメータが同程度で小さなサイズのせん断パネルとは異なる終局モードであり,せん断パネルの寸法及び製作方法は損傷過程や終局モードに影響を与えることが明らかとなった.