抄録
トラスのリダンダンシー評価では,死荷重などの常時荷重に加え,部材破断時に作用する衝撃力を破断後の構造系が支えうることを弾性解析により静的に照査する手法が通常用いられる.しかし,弾性解析では衝撃力が大きく評価されるので,照査を満足する構造系は過大になりがちである.これを防ぐには,部材破断後の構造系の変形能とエネルギー吸収能を高めることで衝撃を緩和できる照査法が必要である.ここでは,より合理的で実用的なものして,部材破断後の構造系のエネルギー吸収能がその運動エネルギーを上回ることを照査するエネルギー照査法を提示した.本照査法では,静的複合非線形解析に基づくPushover解析で各エネルギーが近似的に評価できるので,動的解析は一切用いる必要がない.照査法の妥当性は精緻な動的複合非線形解析で検証した.