2017 年 73 巻 1 号 p. 69-83
本論文では,格点部等の腐食損傷が進行し,撤去架替に至った鋼トラス橋から切り出された弦材および斜材計7体の箱断面圧縮柱を対象として,腐食性状の調査,載荷試験,及び残存耐荷力の評価法に関する検討の結果について報告する.タワー型表面粗さ計測装置を用いて腐食形状の詳細計測を行い局部腐食の発生傾向を明らかにするとともに,一部の試験体については模擬腐食を導入した上で載荷試験を行い,模擬腐食が座屈挙動および耐荷力に与える影響や,腐食程度の評価指標としての最大断面欠損率RAと残存耐荷力の関係について明らかにした.