抄録
本研究では,供用中高速道路橋に設置され稼働している既設TMDに対し,減衰装置であるオイルダンパを減衰調整が容易な電磁減衰装置に置き換え発電を可能とする発電型TMDを提案し,その制振効果及び低周波音低減効果を検証することを目的として,供用中実大橋梁による道路交通振動実験を行った.発電型TMDは,電磁減衰装置の電気抵抗値を変化させることで,制振重視型,吸収エネルギー重視型,発電エネルギー重視型など,設計目的に応じた設計が可能であることを数値シミュレーションにより示した.実大橋梁実験では,発電型TMDの制振効果は数値シミュレーションと概ね一致することを確認し電気抵抗値設計の有用性を明らかにするとともに,オイルダンパと同程度の制振効果及び低周波音低減効果を有する発電型TMDの実用化の可能性を示した.