2018 年 74 巻 3 号 p. 431-439
津波や洪水による橋梁の流出を防ぐ対策として,桁側面にフェアリングを設置することによって流体力を軽減させる方法がある.しかし,実際の適用にあたっては,施工上の条件などによって必ずしも側面全体に設置できるとは限らない.本研究では,部分的にフェアリングを設置した場合の流体力軽減効果について,実験的および数値解析的に検討を行った.その結果,フェアリングで側面の75%を覆うことで,側面全体を覆う場合と同等の抗力軽減効果を得られる場合のあることがわかった.ただし,鉛直方向の投影面積が増える影響等で,流体力が大きくなると揚力の軽減効果は見込めない場合もあった.