2019 年 75 巻 2 号 p. 141-160
千葉県銚子地域の一般国道 124号銚子大橋を含む市内の道路橋3橋を対象にして橋梁表面への飛来海塩量および炭素鋼標準片による腐食量を実測した.銚子周辺における飛来海塩の分布は,数値流体シミュレーションと気象再解析統計データに基づき推定し,実測値と比較することによりその適用性を確認した.腐食量解析は日本の六地点の腐食データと気象データによる教師あり機械学習から腐食速度の予測モデルを構築した.飛来海塩および腐食速度の地域差を可視化するため,得られた解析値をGIS(地理情報システム)ソフトウェア上で国土地理院の数値地図と統合し,高精細で識別性の高い 1kmメッシュ(3次地域メッシュ規格)の腐食環境地図を作成した.