2019 年 75 巻 2 号 p. 194-205
既設鋼床版のデッキプレートとUリブとの溶接ルート部から,デッキプレート内に進展するき裂(デッキ進展き裂)の主たる原因は,比較的薄いデッキプレートの輪荷重載荷時の面外曲げであるとされており,疲労耐久性向上策として鋼繊維補強コンクリート(SFRC)舗装による補強工法が既に多くの既設鋼床版橋に適用されている.一方,き裂が内在する場合のSFRC舗装の効果については実験例が少なく,き裂の進展抑制効果は必ずしも明らかにされているわけではない.本研究では,横リブ交差部を模擬した鋼床版試験体に様々な深さのデッキ進展き裂を導入した後に,SFRC舗装を施工して疲労試験を行うとともに,FEM解析によってき裂先端の応力拡大係数の評価を行い,SFRC舗装によるき裂の進展抑制効果を明らかにした.