2019 年 75 巻 2 号 p. 206-221
浜岡原子力発電所では,東北地方太平洋沖地震(2011.3.11)の津波被災を受け,発電所敷地の海側に津波防護施設「防波壁」が設置された.防波壁は,敷地の海側にある砂丘堤防と発電所施設との間に位置し,岩盤および比較的密な砂地盤中に構築された地中壁を基礎とする構造的な特徴を有する.今回,遠心載荷装置を用いた地盤-構造物連成系の模型振動実験および有限要素法による再現解析を実施し,防波壁の地震時挙動について検証した.その結果,防波壁に隣接する砂丘堤防の有無が地盤および防波壁の地震時挙動に影響を与えること,実機レベルで最大加速度2000gal程度の入力地震波で加振しても,防波壁の基礎の変形は小さく,岩盤と一体的に壁部を支持することが分かった.