2021 年 77 巻 3 号 p. 427-438
超高速鉄道のトンネル内の分岐部は断面積変化が大きく,そこを列車が通過すると圧縮波が形成され,トンネル坑口突入による微気圧波と同様の現象が生じる.しかし,多孔板緩衝工のような対策は空間的制約からトンネル内に設置できないため,新たな原理に基づく並行トンネル対策を提案する.列車が並行トンネルを通過すると圧力波が発生するので,これを分岐部通過で生じる圧縮波に重畳させ微気圧波の低減を図る.まず,重畳させる圧力波を算出し,並行トンネルの諸元を列車横坑通過時に発生する直達波と迂回波などを基に構築した簡易モデルを用いて決定後,想定圧力波が生成されることを理論モデルで確認し,模型実験で実際の効果を検証した.その結果,断面拡幅などの影響で想定より効果は小さくなるが,微気圧波を約6割に低減可能なことを確認した.