土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第40巻(論文)
直交水平2成分を用いて定義される強震動指標の相互関係の確率論的考察
能島 暢呂横山 太郎
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2021 年 77 巻 4 号 p. I_128-I_138

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抄録

 地震動波形の直交水平2成分を用いて定義される強震動指標には,2成分を統合した扱い(NS, EW),幾何平均(GM),大きい方の値(Larger),軸回転により得られる最大値(rot100)や中央値(rot50)などがある.本研究ではK-NETの加速度記録を用いて上記5指標を求め,rot50に対する各比率の分布をカーネル密度曲線で表現して確率論的に考察したものである.指標(NS, EW)に関しては一様・レイリー混合分布と称する確率分布を導出した.これに基づいて指標GMとLargerに関する確率分布を定式化した.指標rot100に関しては折れ線モデルを適用した.さらに5%減衰の線形一自由度系の絶対加速度応答・速度応答・変位応答波形を用いて各比率の周期依存の確率分布を求め,データとほぼ整合した結果が得られた.

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