2021 年 77 巻 4 号 p. I_557-I_563
形成年代の古い更新統の砂質土は,完新統の砂質土と比較して安定化の作用を受けているが,その作用が液状化にもたらす影響の定量的評価に関する検討は少なく,現行の液状化判定では通常の砂質土の枠内で評価が行われている.本研究では,せん断波速度による土粒子構造の差異を評価する既往手法を,人為的にセメンテーションを付加した供試体に適用し,圧密時におけるせん断波速度の変化に対して考察を行った.また非排水繰り返し載荷試験を実施し,応力経路や応力ひずみ関係,正規化損失エネルギーに対する考察を行った.